今宵も月が綺麗ですね

なぜ、月は輝くのか。そして、偶像に生身のわたしが「アイラブユー」と思うことについて。

また私を照らした あなたの光で ~濵田崇裕座長公演 「歌喜劇 市場三郎 グアムの恋」によせて~

2016年春に上演されてから約2年半……市場三郎が帰ってきました。

 

市場三郎とは、私の自担であるジャニーズWEST・濵田崇裕くんが初の単独座長を務めた「歌喜劇 市場三郎~温泉宿の恋」で濵田君が演じていた役の名前です。
天然で、頑張っても空回り。だけど困った人を見過ごせない、情に厚く真面目な男…市場三郎。アカペラの歌にのって展開する笑いあり涙ありの舞台で、(濵田くんがはめた←ここ大事)濵田くんのはまり役と言われています。


温泉宿の恋は、三郎くんの朗らかさの奥に、生まれや境遇など彼自身ではどうにもできなかったものによってしっかりとこびりついていた自信のなさや卑屈な感情が、客席からの「見てたらわかるよ、あんたいいやつってこと!」という視線や歓声で、そして三郎自身の冒険の積み重ねでどんどん解放されていくストーリーでした。


(勝手に濵田くんのアイドルとしての歴史を重ねたりして心をブンブンに揺さぶられたりしていた様子はこちらのブログをご参照ください!)

 

 

numadeasobusokohamizuumi.hatenablog.com

 

 

「あーーーーまた三郎くんに会えるのか、あいつ、2年間半幸せに過ごしてたかなー」

続編が決まった後、私はなぜか、首の後ろで手を組みながら、実際はなんにもしていないけれど成長を見守ってきましたよとか言っちゃう親戚のお姉さん顔で濵田くんの主演舞台再びという興奮を抑えつつ、舞台当日を迎えたわけなんですが、そこには温泉宿の時とは全然違う三郎くんがいました。

 

 

いや、語弊があるな、三郎はいたのよ。

変わらず。

あの天然で、から回りで、情に厚い三郎が。

優しさや誠実さも一緒。

でも全然違ったの。

ほんと全然違ったの。

三郎だけど温泉宿の時の三郎じゃなかったの!!!


(混乱を世界にばらまく)

 

 

三郎くんの低賃金労働者としてのしんどめな日常→突如舞い降りた非日常を味わうチャンス→旅先でのいろんな出来事、そして恋…と演劇自体の構成は「これは続編です!!!」というみんなの期待を全部乗っけていくかのようにほとんど同じ。

 

でも三郎くんは一言でいえば、「あんたいいやつ!」と私たちがもう応援しなくてもいい人間でした。

 

 

さぁ、話はこっからだ

(腕まくり)。

 

「市場三郎が、かえってきましたよ~~~~~⤴」の一言がぴょーんと飛び出てきた濵田くん放たれた瞬間から、あれ?なんか頼もしい…まえの三郎と違う…というか、なんだこれ、とは思っていたのですが、

 

「ファンタジー

という言葉を三郎くんが世界に放ったその瞬間からこの作品は大きな意味を私に与え、私はそれで爆発します。そして、三郎くんが昔の三郎くんではなかったのもここに起因していきます。

 

三郎君は、旅先であるグアムで恋をした相手や、その空間に対して「ファンタジーだ」という表現(似たニュアンスの言葉も含め)を連発します。

 

 

「ファンタジー
おとぎばなし
「魔法」
そんな言葉が耳に入ってくるたびに私がひたすらに思ったのは

 

 

私にとっては、舞台の上にいる架空の人間の三郎くんがファンタジーであり、三郎くんを演じているアイドルの濵田崇裕くんがファンタジー

 

 

ということでした。

 

ここで急ですが、最近の私の話をします。

 

私は、もはや社会に出て10年超え選手のばっちりオトナなわけですが、最近仕事で新たなるチャレンジに取り組んでいました。

 

詳しくいうとあれなのでぼやーんと書きますが、つまりは新米から中堅になり(いいオトナってことだ)、「お金」と「事業の存在意義」と「事業に託したい夢」を全部両立するためにはどうするかということを考えなくてはいけない立場についたという感じです。


そこにはいろんな「悪魔みたいな歴史」や「無意識による金銭的搾取」や「人のよこしまな感情」や「無駄な儀礼や慣習」が偶然あり、私は心底辟易というかこりゃどーしたもんかなという感情とともにこれまで自分では自分で大切にしてきたつもりだった正義が組織のせいで守れないことにちょこっと、いや、結構泣いたりしていました。


(以前、会社であまりにも時に「は、濵田くんの写真という元気玉ください」とつぶやいたときに秒で送りつけてくれたツイッターフレンズありがとう)。

 

こういう大きな問題を抱えたとき、人間は、自分の信じた道に自信がなくなり、阻害する存在を憎む心に満たされ、守れる範囲だけに守備範囲をかえ、攻めなくなり、全体的にやる気を失うもんなんだなーなんて気づくほど、そう、気づいてしまうほど状況で私はグローブ座で三郎くんに再会したのでした(実は)。

 


そんな気分だった私ですが、グローブ座の席についた瞬間から、三郎くんとその仲間たちに、ひたすらに私を笑かされました。


濵田くんなんて、あのスリムなおしりの1/3くらいみえてる(!?!?)ブーメランパンツ履いて笑かしてくれる(担当がそこまでしてくれて生まれる笑いって…僥倖!!!!)。


あと、レスキューと美女のマッチング最高潮最高、上司と先輩のシュノーケリングやりとり最高、「は~い、時間です」でぶったぎられるマッサージシーン最高、バスケの子供たちの純粋無垢最高、アロエぺっ最高、うどん「さらっちゃお」最高、ぬっとでる受付の顔最高、ファイヤーダンスのモンディの異様なテンション最高、犬の感情察しを動物なんでわからないです顔でごまかすの最高、、、、(あと100個は言えるけどこのあたりにしとく)。

 

そのあたりから、あぁファンタジーすごいなと私は思いました。昨日、会社帰りに涙にじましていた私が心底笑ってる。

 

そして、劇中の三郎くんは彼にとってファンタジーみたいな恋をして、どんどん積極的になるし、自分がよくないと思ったことには止めるし、きちんと自分の気持ちも相手に伝えます。

 

その姿にいい男だな…と思い、私もこういう人間でありてぇなと思いました(あとまぁ正直言うとこういう男とつきあいてぇなとも思いました)。

 


そして、初日から話題をかっさらっていた三郎くんがアラジンよろしく、魔法のじゅうたんに恋した相手をのせ、「A Whole New World」を歌うシーン。

 

三郎は「僕を信じろ」と言い、歌い始めます。

 

見せてあげよう 輝く世界
プリンセス 自由の花をホラ
目を開いて この広い世界を
魔法の絨毯に身を任せ


私は最近、会社に行くとき、やばい予感の会議があるとき、重い足を動かすために耳にイヤホンつっこんでジャニーズWESTの歌を聞いていました。

 

そこには輝く世界がいつもありました。
兄組と弟組がフランクに仲間になった世界。
ファンのことを「メンバーの一員」と扱ってくれる世界。
まだ夢の途中としゃかりきに歌って踊ってくれる世界。
自担の濵田くんがメンバーの個性を否定せず受け入れ見守っている世界。
「盛り上がれんのか?俺らしだいや!」ってアイドルというエンタメを全員で全うしてくれる世界。


なぜ、私がジャニーズWESTをきくかというと、仕事で実現したい世界とジャニーズWESTが提示してくれている同じ輝きであるからです。

 

ただ顔が好きなんじゃない(大好きだけど)
付き合ってほしいわけじゃない(億が一、付き合えるなら付き合うけど)。
ファンサされて喜びたいわけじゃない(されたらたぶん失神するけど)。

 

いいな、やっぱこれいいいなと思える、輝く世界をみせてほしい。

 

そんなファンをしている私に、三郎くんという役をまとった濵田くんが「見せてあげよう 輝く世界」と目の前で歌っている。


私は感情のすべてが瞬間的に増幅して、体をぶち破ってしまったんじゃないかと思うくらい自分がパンパンになりました、そう、なんかパンパンになった。
で、実際は体は破れていなくて、ちっちゃな涙腺から涙が出ていただけでした。

 


信じたこの道を 私は行くだけ
すべては心の 決めたままに


そのあと三郎くんが「魔法はもういらない、自分の力で作りたいんだ」といって作った自作のいかだで日本からグアムに向かうときに歌う「MY WAY」。

 

これは三郎くんが三郎くんの人生を歩むための歌、そして三郎くんを演じる濵田くんがアイドル濵田崇裕をの人生を歩むための歌であり、なおかつ、私を含むオーディエンスひとりひとりが自分の人生を歩むための歌で、三郎くんの力強いオールさばき、腹が減ったら自分の腕で釣りをして腹を満たす姿、すべてに決意と意識の強さが出ていて、今度は私の小さな涙腺が爆発しそうになりました。


ファンタジー(輝く世界)をみることで、人は現実を生きるための力をもらう。


笑って、自分の姿を重ねあわせて、気持ちが爆発して、そして、それが生きる力になる。


これが今回の「市場三郎 グアムの恋」で、三郎くんはその役割を一身に背負い、余裕をもってやり遂げた存在でした。


かつて温泉宿の恋でオーディエンスが応援して解放してあげた三郎が全然いなかったのはそういうことで、三郎はもうオーディエンス、そして一人のオーディエンスであった私の応援者だったからです。

 


そして、三郎くんというファンタジーをつくりあげた濵田くん、アイドルとして私がよりどころにしている輝く世界をつくり続けるファンタジーな濵田くん。
本当に本当にありがとう。

 

 

セリフを全部覚え役をはめて舞台にあがること、この公演数で毎日きちんと美声を響かせること、舞台期間にベストヒットアーティストに出てボールを100個蹴ること、絶対にファンである女の子という枠組みに対して悪口を言わないこと、プライベートをさらさず(さらせず)生きていること。

 

ファンタジーでいることはきっと大変だ。
ファンが夢見る輝く世界のためにありがとう(何度でも)。


涙腺が爆発したあと、次に出たのは「誠実に生きよう」という言葉でした。

 

 

 

……温泉宿を観劇した時に書いたブログと全く同じ感想でした。


違う三郎がいたのに、同じ感想。
まったくもってどれだけこの舞台がどれだけ奥深いかの証明じゃんか。

すごい。すごい舞台。

 

 

さーて、今日も私は私のいかだを漕いで、三郎くんと濵田くんが乗せてくれた絨毯からみた景色を胸に、輝く世界に向かいます。「悪魔みたいな歴史」も「無意識による金銭的搾取」も「人のよこしまな感情」も「無駄な儀礼や慣習」もぜーんぶぜーんぶ吹っ飛ばして、私のグアムのたどりつくぞ。

 

絨毯の上から景色をみるような感じでみててね。
その景色のひとつとして私は私の輝きで光るから。
私の心をいつも照らしてくれる、おひさまみたいな三郎くん、そして濵田くん。