今宵も月が綺麗ですね

なぜ、月は輝くのか。そして、偶像に生身のわたしが「アイラブユー」と思うことについて。

はじめてのジャニワ  ジャニーさんが「YOU、でちゃいなよ!」でつくりしものがジャニーズである

 

はじめて”JW”「こと、「JOHNNY’S World」を観劇しました。

 

エイトの横山担⇒結婚⇒出産⇒乳幼児がおり動きにくし、というここ3年だったため、2012年が初演のこの舞台を、私は一度も見ていなかった。

 

でも、Twitterに流れてくるレポのあまりの意味の分からなさ、「これは、ひろむの遺言である」という友の一言、行かなくてはならない気持ちは膨らみ、ついに帝国劇場に到着。

 

開演前に購入したパンフレットのStoryを読む。

「そんな中、プロデューサーは5人の『時の旅人に出会う』(中略)彼らは地球が瀕死の状態にあることを告げる(中略)この先にある13月の世界(中略)この罪によって、プロデューサーと勝利と健人は宇宙へ飛ばされてしまうのだった。」

…………。

話を追うな、目の前の出来事がなにを象徴しているかだけ考えろ、ですね。

了解。

と脳のギアをチェンジして開演を迎える。

 

 

 

中島健人の殺陣がすごいだとか、

勝利の「健人は孤独になろうとする」という激しいメタフィクションへの震えだとか、

ハイハイジェットをみんなでメドレーする現実の重さだとか、

谷村くんの表現のエモさだとか、

KINGの3人それぞれがドラマ性にあふれているだとか(これは次に書きたい)、

色々胸に迫るものはあったのですが、それはとりあえずおいておいて、帝国劇場を出たときに一番思ったのは、

「これは確かにジャニーさんの遺言であり、ジャニーさんがなしてきたことの歴史である」

ということでした。

 

 

【ジャニ―さんといえば?】とジャニーズのタレントないし、ジャニヲタたちに問いかけたときの答えはたぶん

「YOU、でちゃいなよ!」

 

色々な伝説話は耳にすれど、私が「YOU、でちゃいなよ!」をはじめて目撃したと感じたのは、Hey!Say!JUMPのコンサートのDVDの中で大量のジュニア(たぶん入ったばかりの)がマンションのような巨大なトロッコに乗せられて客席に向かって手を振っている映像でした。

手の振り方もたどたどしく、どこを見たらいいのかもわからないと目も泳いでいる子もたくさんいたあの映像。ピノキオたちが「プレジャーアイランド」に運ばれるシーンのようじゃ!と一緒にみた友とわいわいしつつも、思ったのは、彼らがスポットライトの光の一部と女の子たちの視線を確実に浴びているということでした。

 

このスポットライトの光の一部と女の子の視線、これこそがJWでプロデューサーや時の旅人たちが語る

「考えるより感じろ」

「新しいものをつくるには冒険と新しい景色が必要だ」

の「感じる」「冒険」「新しい景色」なのではないでしょうか。

 

私たちはいつも舞台(ステージ)の下から見つめていて視線を投げかけるのみ、スポットライトも頭の上を通って舞台(ステージ)にむかっています。

舞台(ステージ)でスポットライトの光に負けず目をひらいて、視線を感じる景色を体験することはできない、そこに立つとどんな気持ちになるのかもわからない。

 

ジャニーズのアイドルになれば、容易にデートも結婚もできない

ジャニーズのアイドルになれば、スケジュールを自分で決められない

ジャニーズのアイドルになれば、夢を背負わなくてはならない

 

それでも「YOU、でちゃいなよ!」でみたものが、上記をはじめとするアイドルになることと引き換えになくすものや背負うものを凌駕するのか、否かは、その景色をみた本人たちにしかわからないことではあるのですが、きっとそこに何かがあるのではないだろうかと、ジャニーズの面々が各自の「YOU、でちゃいなよ!」体験をほくほくと語っているのを見るにつけ、思うのです。

 

 

そして、もうひとつ「YOU、でちゃいなよ!」が持っている大切な側面は、ひとたび舞台(ステージ)に出てしまえば、誰かが決めた舞台からおりてもいいタイミングまで、そこに居続けなくてはならない、ということです。

巨大トロッコに乗っていた少年たちも、トロッコが裏にはけるまで、まぶしくても、不本意でも、ライトと視線を、自分の意思と関係なく自分に向けられ続ける。

 

それを感じ、同質の経験を様々に積み重ねてきた少年たちは、舞台でバトンを落とそうが、フライングで靴がぬげようが、いきなりドラマの主演に抜擢されようが、歌とダンスを明日までに仕上げなくてはいかなくなろうが、ひたすらこなしていく。

 

 

 

あぁ、これがジャニーズのすべてである。

ジャニーズは「YOU、でちゃいなよ!」でつくられていたんだ。

 

 

 

最後に、プロデューサーは勝利と健人と一緒に地球に帰らないと告げる。

「もう君たちは自分でショーをつくれるよ」と。

「ここで見てみたいものがある」と。

 

「ジャニー社長からも『自分たちでつくりなさい』とおっしゃっていただき、さらに横で僕らのこと見守ってくださっているんです。」(勝利君のページ抜粋)

 

…ジャニーさんの遺言が少しずつ現実に手渡されているかのよう。

ジャニーさんが、もし、亡くなるときがきたとしたら、お墓参りには行けないので、私はJWのチケットをもって帝国劇場必ず行こうと思う。

 

ただし、ABC-Zは必ず地球にお戻しください!ジャニーさん!